コロナ前はあみだおれなどいわゆる
リアルでの編み会に参加する事も
あったけど、最近はてんでご無沙汰。
オンライン編み会もほぼ毎週やって
いるので、あんまりリアル編み会に
興味ないんだけれど、ウチの編み会で
ニッターさんに北鎌倉で編み会が
あるみたいだよと教えてもらいまして。
別にそれだけだったらスルーしてたと
思うけれど、彼女の言った言葉がどうも
頭にこびりついてしまった。それが、
「ゆた。さんのために言おうと編み会の
事を覚えてた」という言葉が。ウチの
編み会はわりと僕と同じ湘南に住んでる
ニッターさんが多く、それで覚えてたと
自分でも分かってる。別に僕のために
覚えてた訳じゃなくて、ただ単純にその
話そうとした時に居たのが僕だけだった。
そうだと分かってはいるけれど、
僕の"ために"と言われてしまうと
何だかスルーするのも忍びなく感じた。
という訳で、今回はものすごく久しぶりに
リアル編み会に行ってきたお話です!
場所は北鎌倉台商店街の中にあるお店
"わかくさ"さんという化粧品店内の、
「こぐま工房」さん。うん?お店の中に
お店があるのか?と疑問にも思ったが、
その前に北鎌倉台商店街も知らない場所
だったので、編み会開催日の一週間前に
どんな所か確認に行っておきました。
時間は夕方。下見して商店街内のお店で
夕飯でも買って帰ろうかな~という軽い
気持ちで向かったのですが、行ってみると
たどり着くのが大変で…。自分は北鎌倉の
明月院の先を抜けて向かったのですが、
待ちうけていたのはものすごい登り坂!
この辺りは天園ハイキングコースへと
繋がっているんだけどコースに出る
前から結構キツめのハイキングが
始まっちゃいました。激坂を頑張って
登ると閑静な住宅街に着きましたよ。
北鎌倉台商店はそんな住宅街の中にあった
正直、想像してた商店街とは違って
残念ながら夕飯を買えるようなお店は
一軒もなかった。というか、ほとんどの
お店が閉まっていた。夕方の17時過ぎに
閉めるにはさすがに早いので、きっと
閉店しているお店が多いのだろう。残念…
気を取り直して編み会会場となるお店を
探したけれど、どこも随分昔に建てられた
物なのだろうか時代の経過を感じる赴きで
看板がかすれてるいるというか、むしろ
見当たらない。そんな中で1軒不要品を
持ってっていいよ〜というお店があって、
不要品の中に化粧品が混じってたので
多分ここだなとアタリをつけました。
きっとここがわかまつさんだろう
周りがオシャレな一軒家が多いので
ここの商店街だけ昭和にタイムスリップ
したような雰囲気でビックリしました。
はたして一週間後、ここでどんな
編み会が行われるのだろうか…?
◆一週間後◆
北鎌倉台商店街に再来。先週来たのに
住宅街で迷子になったのは内緒だ。
さて、やはりアタリをつけてた所が
編み会会場の『わかまつ』さんでした。
化粧品屋さんという事で男の僕は
入りにくいかなと思ってたけれど、
外から店内を見ると編み物の作品を
着たトルソーが置かれ、中央には
大きなテーブルがバーンと用意されてて
どう見ても編み会の会場だった(笑)
店内に入ると店主の方がいて挨拶すると
温かく迎えてくれました。話を聞くと
店主のお母さんが化粧品屋さんを始め、
そこから時代の移り変わりと共に色々な
日用品も販売されているようでした。
それと店主さんは編み物がめちゃめちゃ
好きでヴォーグ学園に通って講師の資格も
所持されてて「こぐま工房」の屋号で
編み物教室もここでされているとの事。
7月いっぱいでココのお店を閉めて
以降は大船の自宅で編み物教室を
されるとの事で、お店の中の商品は
シールの付いている物は半額セール
状態でした。置いてある物は手芸のお店
ではないんだけど、教室の生徒さんが
使えるようにと針も扱っておりました。
毛糸も売ってる?と思ったけれど
これはかなり昔の毛糸で着分も無いし
なんと無料でお持ちくださいとの事!
大分昔の糸ばかりだったけどパピーの
クイーンアニーもちょっとありましたぜ。
■そして編み会へ■
お店の軽い紹介はこの辺にして編み会の
お話。僕は持参した編みかけの作品を
持ってって編みました。今、麻糸で大物を
編んでて、これか靴下を編もうと二刀流
体制で行ったけど、ずっと靴下ばっかり
編んでいましたね。わりと麻糸の作品
簡単なんだけれど、2本取りなので気を
使うのが煩わしくて…。靴下編みって
モバ編み部門でナンバーワン過ぎない?
一方こぐま工房さんはかごめ編みの
ベストを編もうとされてて、最初に
まずゲージを取っていたのですが、
編み地の下に発泡スチロールを置いてて
ギョッとしました。どうやらピンを
刺すから下敷きとして使ってるようで、
今考えたら普通なんだけど、なにぶん
リアル編み友はいないので初めて他人様が
ゲージ取ってる姿が面白くて面白くて…。
でも、僕が驚いたのは簡略版のようで
ちゃんとやるやり方も見せて頂いた。
両手で抱えて持つ程大きなアイロン台を
持ってきて、そこに方眼紙のような
マス目が書かれた布を敷き、そこに
編み地をピン止め。最後にニット用の
アイロンでスチームしておりましたよ。
これがニット用のアイロン
初めて見ました!すごくレトロ感の
あるアイロンで素敵。しかし、どの辺が
ニット用なの?と思ったけど、どうやら
アイロン面が中温から高温にならないよう
作られているそう。磯田電機製作所製の
アイロンで、ネットで調べると今では
もう新品で買う事ができないようだ。
くぅ、欲しくなってしまった…
他にもこぐま工房さんで色々見せて
もらったので、読んでるニッターさんが
編み会に参加した気分になれるように
おすそ分け!(画像掲載許可は頂いてます)
外から見えたトルソーが着てたのは
カラフルなドミノ編みで編んだコート。
さすがは講師の資格をお持ちなだけあって
とっても編み地がキレイ。ドミノ編み
ってやった事ないけどこんな上手に
ガーター編み編めないかも自分…。
ドミノ編みでこんな大作を編む事にも
驚きだったけど、もう一つ驚きなのが
このボタン。ヒントはニッターは必ず
聞いた事あるブランドが出してます。
正解は…
なんと!KnitProの木製のボタンでした。
自分これまた初めて見ましたよ!針と同じく
シンフォニーウッドで出来ているとの事。
そうそう、KnitProといえばこちらで
断捨離のため置いてある在庫分は
全品半額で販売しておりました!
先月にSNSで告知したらいっぱい
欲しいって人が着てこれでも大分
在庫が無くなってたみたいだけど、
6本針の在庫は結構ありましたね。
靴下編めるような細い針のセットも
あって迷ったけれど、6本針で靴下
あんまり編まないのでやめといた。
欲しい人は行ってみると半額で
KnitProを手に入れるチャンスかと。
(7月いっぱいまでお店やってるそう)
続いて鮮やかな黄色とグラデーション
がかった青とエンジのベスト。糸は
スウェーデンのオステルヨートランド
羊毛紡績の物で作品名は「ダンス」
裏面はこんな感じ。インパクトの
強い裏面だし、よく見ると編み地を
横に編んで作ってて面白い作品でした。
ちなみに使ってる糸はスウェーデンの
オステルヨートランド羊毛紡績の物で、
こぐま工房さんいわくこの糸じゃないと
この作品は編めないとの事でしたよ。
確かに張りがあって色味もキレイで
良い毛糸だったけど、この糸じゃないと
編めない作品なんてあるかな~と疑り
深い自分は思ってしまった。が、その後
オステルヨートランド羊毛紡績のお話を
色々聞いたら、影響されやすい人間
第一位のゆた。は見事にその毛糸が
欲しくなってしまいましたよ…。
だって、肌にやさしくチクチクせず
素肌に直に触れるように使える糸で、
かつ汚れに強くシーズン終わりの
洗濯が不要な糸なんて気になりすぎる!
ただ、糸を作っていたおじいさんが
最近引退されたとかで、日本に入って
来てる在庫が売れたらもう手に入らず
廃盤になるそう。しかし値段が50gで
2,000円と高価な糸で悩ましい限り。
どうするオレ…!?
かぎ針で編んだお花モチーフの
マフラーも見せて頂きました。
先日のイベントで西村知子さんも
仰ってたけど、やっぱり余り糸の
処理はかぎ針のモチーフが良さゲね。
自分も今年はかぎ針習得したいね…
(毎年そう思っててやらないヤツ)
編み会は11時〜17時までで自分は
11時に行って一時間ぐらい参加して
抜けるつもりだったんだけれど、
話してるのが底抜けに面白すぎて
気がついたらお昼ご飯も食べずに
16時過ぎまでお邪魔しちゃいました…。
食料品の買い出しの予定があったから
抜けたけど何もなかったら最初から
最後まで6時間初対面の人と一緒に
編み物してたと思う。まあ、それでも
5時間一緒だった訳なんだけれどなんか
全然初対面で会った感じがしなかった。
年齢は僕より一回り上だったのかもですが
とても楽しくて、年齢や性別などどこかに
忘れて編み物の話を満喫する事ができました。
ああ!とってもリアル編み会楽しかった!
◇戦利品◇
こぐま工房さん所有の編み物本を5冊
無料で譲り受けました。工房には
何十冊と昔の編み物本がありまして、
断捨離で参加者の方で欲しいのが
あれば持ってってくださいとの事。
チャレンジニットは先日橋本治展の
展示館で見た貴重な一冊。表紙に
書かれたパンクな文章がイカすぜ!
こういう男に向けた編み物本が今でも
出て欲しいんですけど、ヴォーグさん
ホントよろしくお願いします。切に。
件のチャレンジニットに載っていた
作品でこぐま工房さんが学生の頃に
編んだカーディガン。これを編んで
プレゼントした彼が現在の旦那さん!
だそうで、そんなドラマみたいな
ロマンチックなお話が聞けてゆた。
おじさんは内心ガッツポーズでした。
オンライン編み会も楽しいけれど、
リアル編み会だと編んだ作品を間近で
見せてもらえるのが嬉しいね。↑の
カーディガンの裏側も見たらすごく
とじ剥ぎや糸始末が丁寧で、編み地の
裏を見たら人間性も垣間見えるな~と
一人思った。僕が一番最初に編んだ
セーターなんて裏はとても誰にも
見せられたものじゃないもんね(笑)
(一番最初に編んだセーターはこちら)
僕は以前、編み物を習いに行った事も
あったけれど行った先の先生は既に
編み物を引退されてた身だったし、
講師レベルに編み物が上手くてかつ
現役で編み物を大好きという人とは
初めて会いました。近くに編み物
好きが居るってだけでも嬉しいのに
教えてもらえそうな人がいるだなんて
オレはなんて幸せ者なんだ…(40代独身)
こぐま工房さん、棒針もかぎ針も
半々ぐらいで編むそうだけれど
好きなのはアフガン編みだそうです。
↑の写真の作品がそうなんだけれど
アフガン編みまでオリジナルの作品
編めるってすごすぎませんかね?
ちなみに教室のお値段は2時間4千円
(1時間2千円)とちょっと自分は高く
感じたけれど、マンツーマンで教えて
もらえるとの事でした。昔、1時間千円で
見てもらった事あるけど、本を渡されて
終わりなんて対応された事もあるし、
学びがあるなら悪くないか。それに
月謝じゃないのは行きやすくて〇。
何だか最後は編み会の良さってよりも
こぐま工房さんのステマみたいだけど、
鎌倉近辺で編み物の先生を探してる
人は行ってみる価値がありそうでしたよ。
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