いつぶりだろう?シリーズの大ファンの友達からメモリーズオフシリーズの最新作『メモオフ双想』を借りて、クリアまで遊んだので感想を残したいと思います。
そもそもメモオフを皆さんご存知だろうか?
いわゆる恋愛アドベンチャーゲームで恋愛における切なさをテーマに、家族や周囲との価値観や人生観の違いへの葛藤といった思春期の悩みを抱えながらも、恋愛を通して次第に大人になっていく。そんな物語なんだけど、今作でなんと25周年!
長くファンに愛されているシリーズだったりします。
(私の友達は見た目はかわいい女の子達がいっぱい出てくるのに、意外とドロドロした展開になるとこが好きと言ってますね)
●物語の舞台・藤川(藤沢)の再現度●
メモオフの事を説明しながら何だけど、僕はアドベンチャーゲームは好きだけどいわゆるギャルゲーはあまりやりません。
じゃあ、何でこのゲーム遊んだのって?感じですが、それはメモオフの舞台が僕の地元藤沢(江ノ島)~鎌倉辺りが舞台だから!
(ゲーム内だと藤沢は藤川、鎌倉は澄空江ノ島はあしか島という偽名で登場)
なので、聖地巡礼ならぬゲーム内の藤沢(藤川)の再現度はどんな物なのか気になって、逆聖地巡礼をしようと今回メモリーズオフを遊んでみました。
以下、ゲーム内の風景と僕が撮ったモデルになったであろう実在の場所の写真を載せておきます。ほとんどの実在スポットの写真はゲーム内の絵に寄せるため人が少ない早朝に撮影をした物です。なので、ゲームの写真と昼夜が違ったりしますがご容赦ください。
桜峰(鎌倉高校前)駅
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メモオフの聖地でもあるけれどスラムダンクの聖地でもあり、日中観光客が絶えない駅。
朝早くでもない限り人が映らないように撮影するのは無理だと思います。
浜咲(江ノ電江ノ島)駅
藤川(藤沢)駅
藤沢駅北口ガーデンパーク
ゲーム内「ゴリ芝パーク」と言われていた藤沢駅北口のガーデンパーク。
パチンコ店"ハッピー"のマスコットのゴリラが一際目を引く場所だけど、実際のゴリラは
意外と小さくゲームと同じような画角で撮影しても同じように映りませんでした。
ゲーム内だとゴリラがピースしているけれど、実際はパチンコ屋のマスコットなので山盛りのパチンコ玉を掲げてます。
藤沢駅南口(ルサック)
放課後に主人公達が学校帰りに寄ったり、ルートによってはアルバイトをする「ルサック」という架空のファミレスがある場所なのですが、残念ながら実在しません。
藤沢ドン・キホーテ
早朝だとシャッターが閉まっているので日中に撮影を試みたが、ここはかなり人通りが多いので写真を撮るの難しい…。
たぶん放課後、和音と出会ったのはこのビル5階にあるアニメイトだよね?
小田急藤沢店前
双想でよく出てきた場所がこの小田急百貨店の前。暁空がフットサルしたコートはここの屋上にあります。
振り向くと取手さんから助けた場所
生絞りオレンジジュース
余談だけど、ゲーム内だと小田急前に生絞りオレンジジュースの自販機がありましたが、これも実在しません。
実際は少し離れた所にあって、南口(小田急がある方)だと南藤沢の交差点そばの野村不動産のお隣にポツンと一台あって、北口だとダイエーの前に二台あります。
洲宮先輩のようにゴリ芝で飲みたいならダイエー前で買った方が近いかなと思います。
藤沢・新林公園
小田急前と同じく双想でよく出てくる場所だけど、前述の新林公園ともども藤沢駅からは結構遠く、どちらも歩くと15~20分は掛かる。
主人公と洲宮先輩は小田急前での取手さんとの一件のあとココ遊行寺橋を挟んで新林公園へと向かいましたが、方向が全く違うのでちょっとおかしく感じましたね…。
藤沢・江ノ電乗り場
江ノ島・青銅の鳥居
江ノ島・中村屋羊羹店前
江ノ島海岸
双想の中で重要な場面になる江ノ島の海岸。
今年の梅雨入りしたのに全然雨が降らない異常気象とも思える天気の影響で、海開きはまだなのに海には既に水着の人が多く撮影できなかったよ…。
海の家も建設されるから巡礼するなら夏場は避けた方が無難かと思います。
江ノ島水族館

江ノ島・HOTEL ARK(NOAH) RESORT
ありました!?とビックリした所。まさか実在する場所だったとは…。暁空が休憩できる場所を探して見つけた場所でもあり、ルートによってはお世話にもなる場所ですね。
逆聖地巡礼、最後にゴリ芝のベンチで生絞りオレンジと主人公の好物デメキンサブレの元ネタであろう「藤沢メダカサブレ」を食べて終わりとしました。地元民だけどメダカサブレは初めて食べたよ。
やはりサブレといえば鎌倉の鳩サブレーが有名だし食べる機会も多いけど、こちらは甘さが控えめでより素朴な味わいでしたね。オレンジジュースも美味しかった!
自分は1個だけ欲しかったので、藤沢メダカサブレは本鵠沼の駅のそばにある「スワン洋菓子店」まで行って買いました。
箱売りでも良ければ藤沢駅南口の名店ビルの「湘南藤沢スーベニールズ」で買う事ができますよ!(地下1階)
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さて、ゲーム内で出てくる場所の再現度はかなりの物で見たらここはあそこだ!とか
一人キャッキャッと楽しかった。
正直、お話はそんな期待してなかったんだけど物語も読み応えがあって面白かったです!
続いて、順番が前後違う気もするけれどメモオフシリーズの聖地の再現度をお伝えしたところで物語のご紹介。
ーあらすじー
慶陽大学付属藤川高校に通う2年生の久寿米木一葵(くすめぎいつき)には、顔も名前も知らない許嫁がいる。
その存在があるために、一葵はこれまで恋愛に興味を持つことがなかった。
許嫁相手が何者なのかを知らされる17歳の誕生日は、およそ一ヶ月後に迫っていた。
そんなある日、失恋したクラスメートを慰める会を開くために、藤川のファミレス「ルサック」を訪れた一葵は、そこでアルバイト中の女子店員とトラブルになってしまう。
その店員──洲宮紗絵(すのみやさえ)は同じ高校に通う3年生の先輩だった。
出会い方は最悪だったものの、紗絵の大人びた立ち振る舞いを見て、一葵はすぐに憧れと尊敬の気持ちを抱くようになる。
幼馴染の天羽(あまは)ねねは、そんな一葵を見て、紗絵との仲を全力で応援し始める。
季節は秋。穏やかだった一葵の高校生活に変化が訪れようとしていた。
●魅力的なキャラクター●
メモオフシリーズの初代と2ndでキャラクターデザインを務めた「ささきむつみ」さんが今作を担当しているってのはシリーズの熱烈ファンじゃなくてもエモい。
そして、出てくるキャラも女の子はかわいらしく男もイケメンが多い。(取手さんと和音ルートの編集者は違う)
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・天羽(あまは)ねね |
人当たりがよく、誰からも好かれ男子からも女子からも人気な主人公の幼馴染。
というか、幼馴染という立場以上に主人公と仲が良過ぎて、傍から見たら恋人同士に見える。
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・洲宮紗絵(すのみやさえ) |
特待生で成績優秀。高校3年生。
主人公の一つ年上の先輩でルサック藤沢駅前店でアルバイトをしている。
クールそうに見えるけど押しに弱い一面も。面倒見が良いので人気も高い
ストーリーはねねと洲宮先輩の2人がメインヒロインで、他にも何人かサブヒロインが登場します。
彼女たちとの出会いによって恋愛に興味がなかった主人公の変化や、顔も名前も知らない許嫁とは誰なのか?そこら辺が気になってストーリーを読み耽ってしまったよ。
●気になる主人公への違和感●
主人公・久寿米木一葵(くすめぎいつき)は「誰かのために行動すれば、自分も、みんなも幸せになる」という信条を持っていて、ちょっと高校生とは思えない位に利他的で、作中何度も無勘定な振る舞いが見受けられる。
大人びて達観している訳ではなくどこか盲目的に言ってる感じがして自分はなんか気持ち悪いと感じた。
それと幼馴染のねねの存在。
周囲から主人公と付き合っていると思われるぐらい仲が良いのですが、主人公はねねの事を恋人ではなく「ファミリー」と言い女性とも思ってなさゲ。
男子高校生が自分の近くにかわいい女の子がいて意識しないとかあり得るのかー!?
この何とも表現し難い主人公へ抱く気持ちの悪さも物語が進むと次第に分かっていき、最終的には全ての違和感の原因が判明したのが今作メモオフ双想の"妙"だったと思う。
そこが、とても面白かったです。
●感想まとめ●
(全クリ済み。プレイ時間は25時間~)
個人的にはメモオフ双想は洲宮先輩のために作られたのでは?と思える程の作品でした。
サブヒロイン達はお話のボリュームが薄いし、ねねもメインヒロインの一人なのに設定とお話の都合上、トゥルーエンドがバッドエンドでもおかしくなかったなと思った。
(現に同じような展開をバッドエンドにしているADVゲームを遊んだ事あり〼)
ねねは洲宮先輩を引き立てるための存在に感じてしまい、キャラデザが良かっただけに勿体なかったな~。
一途(?)な性格も好きだったのでもっと、ねねの良さも引き出したストーリーもあったら良かったですね。
あと、主人公の許嫁の設定がルートによってはあやふやな感じだったのは気になりました。本人達が望まなければ解消できると拘束力も強くなさそうだったのに、ルートによってはその限りではなかったりしてね。
不満点もいくつかあったけれど、タイトルにある「双想」は主人公の「誰かのために行動すれば自分もみんなも幸せになる」がそうはならない事もあるって意味なのかな?と考えたり、あとはねねの存在は主人公がねね以外の娘といた時は常に双想だったな…とか、タイトルの意味をふと考えたりしてと色々と考えさせられた作品でした。
ルートによっては相手のためを思って行動してると信じている人の行動が嫌がらせなのか、はたまた本当の善意から来ているものなのか分からなくなったりして怖かったな。
(やっぱり〇〇は怖いね…)
初夏だけどヒンヤリするお話も楽しめて良かったです。クリア後に他の方の感想を検索してみて、あまりメモオフファンには「双想」は刺さっていないみたいだけど、自分は楽しかったぞー!
この感想を双想を貸してくれたメモオフ好きの友達に話したら前作の「Innocent Filleをやれ!」と言うので、そのうちそちらもやってみようかなと思います。
タイトル: 『メモリーズオフ双想 ~not always true~』
対応機種: Switch/ PS5・4/Steam
発売日: 2025年4月10日
評価:『逆聖地巡礼の筈が物語も楽しめた良作』
(5点満点中3.9点)
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